Column 09 ░ 掌中の戦場

スマホ対応は必須
——レスポンシブデザインが売上を左右する理由

「うちのお客様は年配だから、パソコンで見ているはず」—— これは、実際のデータを見ると多くの場合で誤りです。 現在、ほとんどの業種でスマートフォンからのアクセスが半数を超えています。
それにもかかわらず、PC表示だけを確認して満足しているサイトは今も少なくありません。 本記事では、スマホ対応がなぜ必須なのか、そして自社サイトをどう診断すればよいかを解説します。

なぜ今スマホ対応が必須なのか

理由は3つあります。いずれも、売上に直結する話です。

理由①:訪問者の過半数がスマホから来る

BtoC の業種では7〜8割、BtoBでも半数前後がスマートフォンからのアクセスというのが、 現在の一般的な傾向です。 「うちの客層は違う」と考える前に、実際のアクセスデータを確認してください。 Google Analytics を入れていれば、デバイス別の割合はすぐに分かります。

理由②:見づらいと、数秒で離脱される

スマホの訪問者は、PCよりもはるかに気が短い。 文字が小さい、ボタンが押せない、読み込みが遅い—— それだけで他社のサイトへ移動します。せっかく検索で見つけてもらっても、そこで終わりです。

理由③:検索順位に直接影響する

これが最も見落とされがちです。詳しくは次章で説明します。

Googleはスマホ版で評価している

現在のGoogleはモバイルファーストインデックスという方式を採用しています。 これは、スマホ版のページを基準に検索順位を決めるという仕組みです。

つまり、PC版がどれほど作り込まれていても、 スマホ版が崩れていたり、情報が欠けていたりすれば、その評価で順位が決まります

// よくある誤解

「PCサイトさえしっかりしていれば、検索には出る」——これは現在では誤りです。 Googleが見ているのはスマホ版。PC版ではありません。

加えて、表示速度もランキング要因の一つです。 スマホは通信環境が不安定なことも多く、PCより厳しい条件で評価されます。 重い画像を大量に読み込むサイトは、この時点で不利になります。

30秒でできる自社サイト診断

難しいツールは不要です。ご自身のスマホで自社サイトを開いてください。 次の項目をチェックします。

チェック項目問題があると
拡大しないと文字が読めない 即離脱の最大要因
横スクロールしないと全体が見えない レスポンシブ未対応の典型症状
ボタンが小さく押しにくい 問い合わせ機会の損失
電話番号をタップしても発信できない 最も惜しい取りこぼし
表示に5秒以上かかる 半数以上が待たずに離脱
メニューが開けない・使いにくい 他ページへ回遊されない

一つでも当てはまれば、対応が必要です。 Googleの「モバイルフレンドリーテスト」でも機械的な判定ができますが、 実際に指で触ってみるほうが、はるかに多くの問題が見つかります。

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よくある失敗パターン7選

「スマホ対応済み」とされているサイトでも、実際には次のような問題が残っているケースが多く見られます。

  1. 文字が小さすぎる——本文は最低16px程度が目安。それ以下は読みづらく、iOSでは入力時に画面が勝手に拡大されます
  2. ボタンが小さい・近すぎる——指で押す前提の大きさ(44px四方程度)と間隔が必要です
  3. PC用の巨大画像をそのまま表示——読み込みが遅くなり、通信量も浪費します
  4. 表が画面からはみ出す——横長の表は、スマホでは縦積みに変換する設計が必要です
  5. 電話番号が画像やテキストのまま——タップで発信できるようリンク設定を
  6. フォームの入力欄が使いにくい——項目が多い、入力欄が小さい、キーボードが適切に切り替わらない
  7. PC版の情報が省略されている——スマホ版だけ内容を減らすと、その減った内容で検索評価されます

レスポンシブとスマホ専用サイトの違い

スマホ対応の方式には、主に2つあります。

方式仕組み評価
レスポンシブ 1つのHTMLで画面幅に応じ自動調整 現在の主流。推奨
スマホ専用サイト PC版とは別のページを用意し振り分ける 管理が二重になり非推奨

レスポンシブが推奨される理由は明快です。 管理するファイルが1つで済むため、更新漏れが起きません。 スマホ専用サイト方式では、「PC版だけ更新してスマホ版が古いまま」という事故が頻発します。 SEO上も、URLが1つに統一されるレスポンシブのほうが有利です。

対応していない場合の選択肢

現在のサイトがスマホ対応していない場合、選択肢は3つです。

  1. 部分的に修正する——文字サイズやボタンの調整程度なら比較的安価。ただし根本的にPC前提で作られたサイトは、継ぎ接ぎになりがちです
  2. レスポンシブ化の改修を依頼する——既存デザインを活かしつつ再構築。元のサイトの作りによって費用は大きく変動します
  3. 作り直す——スマホ非対応のサイトは、たいてい他の面(表示速度、SEO、デザイン)も古くなっています。結果的にこれが最も安く済むケースが少なくありません

判断の目安として、5年以上前に作られたサイトであれば、 作り直しを検討する価値があります。 当時の技術水準では、現在の基準を満たすことが構造的に難しいためです。

// この記事のまとめ

訪問者の過半数はスマホから来る。そしてGoogleはスマホ版で順位を決めている
まずは自分のスマホで自社サイトを開くことから。 文字・ボタン・速度・電話リンクの4点を確認してください。

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