「ホームページを作りたいけれど、何を用意すればいいのか分からない」——
これは非常に多いご相談です。そして実際、制作が止まる原因の第1位は「原稿と写真が揃わないこと」。
逆に言えば、ここさえ押さえておけば制作は驚くほどスムーズに進みます。
本記事では、発注前に準備すべきものと、準備できない場合の現実的な対処法を解説します。
準備物リスト:最低限これだけ
まず全体像です。すべてを完璧に揃える必要はありませんが、 「あるもの・ないもの」を把握しておくだけで打ち合わせの質が変わります。
| 項目 | 必要度 | 備考 |
|---|---|---|
| 会社の基本情報 | 必須 | 正式社名・住所・電話・メール・営業時間 |
| 掲載したい内容の箇条書き | 必須 | 完成原稿でなくてよい |
| 参考サイト2〜3件 | 必須級 | 方向性を伝える最速の手段 |
| ロゴデータ | あれば | できればai/svg等の元データ |
| 写真素材 | あれば | なければ素材購入や撮影で対応 |
| 既存サイトの情報 | 該当時 | ドメイン・サーバーの管理情報 |
原稿は「完成品」でなくていい
最も多い誤解がこれです。きれいな文章を書き上げてから渡さなければと思い込み、 その結果、数週間から数ヶ月も着手が遅れてしまう。
実際には、箇条書きのメモで十分です。文章として整えるのは制作側の仕事です。 むしろ、飾らない言葉で書かれたメモのほうが、その会社らしさが伝わることも多くあります。
こう書けば伝わる
- 何をしている会社か——「〇〇の設計と施工。主に法人向け」
- 誰に向けているか——「30〜50代の経営者」「子育て世帯」など
- 他社と違う点——「創業40年」「即日対応」「有資格者が対応」
- よく聞かれる質問——FAQの素材になり、SEOにも効きます
- 実際のお客様の声——一言でも構いません
特に「よく聞かれる質問」は宝の山です。 それは見込み客が検索する言葉そのものであり、そのままコンテンツになります。
写真をどう集めるか
写真は、サイトの印象を大きく左右します。選択肢は4つです。
| 方法 | 費用 | 特徴 |
|---|---|---|
| 自社で撮影 | 0円 | 実物の信頼感。スマホでも明るい場所なら十分 |
| プロに撮影依頼 | 3〜15万円 | 品質は最も高い。人物・店舗撮影に有効 |
| 有料素材サイト | 1点数百円〜 | 品質が安定。イメージ写真向き |
| 無料素材サイト | 0円 | 他社と重複しやすい。利用規約の確認必須 |
おすすめは「実物写真+素材写真」の組み合わせです。 スタッフや店舗、実際の作業風景は自社で撮り、 抽象的なイメージ部分は素材で補う。この配分が、信頼感とコストのバランスに優れます。
// スマホ撮影のコツ
明るい場所で、横向きで、少し引いて撮る。この3点だけで見違えます。 暗い写真は加工でも救えません。晴れた日の日中、窓際で撮ってください。
「何も用意できない」でも大丈夫です
うっかり企画では、ヒアリングをもとに取材・原稿作成まで代行します。
素材がないことを理由に、着手を先延ばしにする必要はありません。
先着5社限定 50万円(税別)——原稿作成込みの価格です。
著作権で事故を起こさないために
ここは必ず押さえてください。実際に賠償請求へ発展する事例があります。
やってはいけないこと
- Google画像検索で見つけた画像を使う——ほぼ確実に著作権侵害です
- 他社サイトの文章をコピーする——著作権侵害に加え、検索評価も下がります
- SNSで見つけた写真を転載する——投稿者に権利があります
- 有名キャラクター・ロゴを無断使用する——商標権の問題も生じます
意外な落とし穴
無料素材サイトでも、商用利用不可やクレジット表記必須の条件が 付いている場合があります。「無料=自由に使える」ではありません。利用規約は必ず確認してください。
また、お客様やスタッフが写った写真を掲載する際は、 本人の許可を取ってください。肖像権の問題が生じます。
ロゴ・ドメイン・既存素材の扱い
ロゴデータ
名刺や看板に使っているロゴがあれば、元データを探してください。 拡張子が ai / eps / svg のファイルが理想です。 画像(jpg / png)しかない場合、拡大すると粗くなるため、作り直しが必要になることがあります。
ドメイン
既にお持ちなら、管理会社と管理画面のログイン情報を確認しておいてください。 「前の制作会社が取得したまま連絡が取れない」というケースが実際にあり、 その場合サイトを移せず苦労します。
新規取得の場合、年間1,000〜3,000円程度が一般的です。 会社名や事業内容が想起できる短い文字列が望ましく、 .com / .jp / .co.jp などから選びます。
既存サイトがある場合
作り直しの際は、既存サイトのアクセスデータが貴重な資料になります。 Google Analytics を導入していれば、どのページがよく見られているかが分かり、 新サイトの設計に活かせます。
準備できないときの3つの選択肢
「そこまで手が回らない」——それが普通です。本業がある以上、当然のことです。 選択肢は3つあります。
- 制作会社に取材・原稿作成を依頼する——最も現実的。1〜2時間のヒアリングに答えるだけで、あとは制作側が形にします。別料金の場合が多いので見積り時に確認を
- まず最小構成で公開し、後から足す——完璧を目指して1年公開できないより、6割の完成度で公開して育てるほうが、確実に成果につながります
- 既存資料を丸ごと渡す——会社案内、パンフレット、名刺、これまでの提案資料。すでにある素材から、制作側が抽出できます
最も避けるべきは、準備が整わないことを理由に、着手そのものを止めてしまうことです。 その間も、見込み客はあなたの会社を検索し、見つけられずに他社へ流れています。
// この記事のまとめ
原稿は箇条書きで十分。写真は実物+素材の組み合わせが最適。 ネット上の画像流用は絶対に不可。 そして準備が整わないなら、取材・原稿作成を依頼するのが最短ルートです。